top of page
執筆者の写真kampo shinsendo

風邪にともなうノドの痛み その5

風邪にともなうノドの痛み その5



肺の働きを鈍らせる「寒冷」「熱」「湿」「乾燥」



 肺の機能が停滞するときは、温度(寒冷・熱)や湿度(湿・乾燥)が影響しています。



 このうち、最ものどの痛みを起こしやすいのは熱です。



 湿や乾燥をともなう場合もありますが、熱がかかわっていなければ、のどの痛みが激しくなることはありません。



 からだの防衛力が不足しているときに、外界にある寒冷・熱・湿・乾燥が体内に入り込むと、かぜをひきます。



 空気が乾燥する秋に声がかれたり、湿度の高い夏に下痢をともなったかぜをひきやすいのは、温度や湿度の影響を受けているためです。



 しかし、外因によるかぜなら、いくらのどの痛みが激しくても、ほかの症状とともに一週間ほどで治ります。



 問題は、からだの働きの乱れによって、寒冷・熱・湿・乾燥のいずれかが体内で発生し、それが原因で症状が起きているときです。



 この場合、ほかの症状がとれても、のどの痛みだけが残ってしまうことがあります。

最新記事

すべて表示

のどの痛み その1

朝晩と涼しくなって、「朝起きたらのどが痛い」と訴える患者さんがお見えになるような季節になりました。 『のどの痛み』 は、咽頭・喉頭・扁桃などの部位を含んだ「のど」に自覚する痛みであり、発赤・腫脹・化膿などの炎症状態を呈する場合と、痛みの自覚だけの場合があります。...

のどの痛み その2

【急性ののどの痛み】 【風寒】 風寒の邪が肺の門戸であるのどを侵襲し、収斂凍結の性質をもつ寒邪が絡脈を渋滞させるためにのどが痛む病態です。 少陰心腎の経絡はいずれものどに連なっており、心腎の陽気が不足している場合(虚弱体質、老人、病後)は、虚に乗じて寒邪が侵入し経絡の流れを...

のどの痛み その3

【反復性・慢性ののどの痛み】 のどの痛みが何回も繰り返したり慢性的に続くのは、体の内部に原因があると考えます。 【鬱熱上炎】 体内に熱が鬱積していて、それがなんらかの外因によって熱がひき動かされて咽喉を上炎するために、のどの痛みが現れる病態です。...

Comentários


bottom of page