かぜによるのどの痛みの治療法
のどの痛みは、「熱」によって引き起こされることが多い
かぜによるのどの痛みがある場合、症状の程度よりも、まず痛みを起こしている原因を突き止めることが大切です。
かぜには、寒いかぜ(さむけが明らかで冷たいものを嫌う)、熱いかぜ(発熱、のどが渇いて冷たいものを飲みたがる、のどの痛みなどの熱症状がある)、湿ったかぜ(下痢や嘔吐などの胃腸症状をともなう)、乾燥したかぜ(鼻や口が乾燥し、激しく咳込む)の四種類があります。
これは中医学独特の分け方で、それぞれ病気の原因(寒冷・熱・湿・乾燥)を表しています。
このうち、最も多いのが熱いかぜです。
熱の程度はさまざまですが、のどに頑固な痛みや、強い痛みを起こしやすいという特徴があります。
熱性の痛みには「銀翹散」や「駆風解毒湯」。症状の程度に関係なく使える 明らかに熱いかぜとわかる症状があって、のどの痛みがあるときは、「銀翹散」や「駆風解毒湯」がよく効きます。
この薬は対症療法の薬ではなく、原因である熱をもとから取り去る薬ですので、症状の程度に関係なく用いることができます。
のどの痛みがない場合や、鼻水や痰が水っぽい、冷たいものを極端に嫌うといった寒いかぜの症状が現れている場合には、銀翹散や駆風解毒湯は合いません。
しかし、寒いかぜの多くは体温で熱せられて、次第に熱いかぜに変わります。
水っぽい鼻水が止まらなくても、半日から一日たってのどが痛み始めたときは、熱いかぜに変わったと考えてよいでしょう。
また、湿ったかぜの症状、乾燥したかぜの症状があっても、のどの痛みのほうが激しい場合には、この薬が適しています。
銀翹散や駆風解毒湯は、広い範囲に適応する処方なのです。
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