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執筆者の写真kampo shinsendo

食欲不振 その10

食欲不振 その10


水分が不足したときは水分代謝の働きを補う



 もともと滋養やうるおいが不足気味だったり、辛く熱性の強いものの食べ過ぎ・発汗や嘔吐あるいは下痢をくりかえすなどが原因でからだに必要な水分が大量に失われると、脾陰虚の状態になります。


 食べるのがいやになり、のどの渇き・口や唇の乾燥・皮膚につやがない・指先のさかむけ・大便が乾燥し便秘ぎみ・舌が紅く苔の一部がはがれて地図状になる・脈が細く速いなどの症状があらわれます。


 治療は、脾の滋養やうるおいを補い、はたらきを高めて水分代謝を回復する「参苓白朮散」で行います。

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