食欲不振 その2
一時的なタイプと慢性的なタイプがある
食欲不振には、一時的におこる「実」のタイプと、慢性的におこる「虚」のタイプがあります。
一時的な食欲不振は、脾胃のはたらきを低下させたり乱す原因によっておこります。
原因は、冷たいものや生ものの摂りすぎで生まれる「湿・飲・痰」、辛いものや脂っこく味の濃いものの摂りすぎで生まれる「湿熱」、急激な感情の変化やうっ積により、脾胃のはたらきを調節する「肝」のはたらきが低下する「気滞」です。
慢性的な食欲不振の原因は、脾胃のはたらきが低下する「脾胃気虚」、脾胃気虚が進んで冷えの症状が加わる「脾胃陽虚」、熱病などによって胃のうるおいが不足する「胃陰虚」、滋養やうるおいが慢性的に不足する「脾陰虚」です。
脾胃が冷えて生まれた有害な水分である「寒湿」によっておこる「脾胃虚寒」の食欲不振は、実と虚がからみあっておこる「虚実狭雑」のタイプです。
なお、暴飲暴食による消化不良である「食滞」や、発熱による食欲不振にはふれません。
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