花粉症のシーズンなので、皆さんが困っている『鼻水・鼻汁』について今回は勉強してみましょう。
【鼻水・鼻汁】
鼻水・鼻汁は、鼻腔から流出する分泌物で、薄くて透明なものを鼻水、粘調で白色・黄色・緑色などを呈するものを鼻汁と呼びます。
鼻は呼吸の出入り口なので「肺竅」と呼ばれ、鼻水・鼻汁は肺の病変ではありますが、他の臓器から影響を受けて起こる病態も多くみられます。
【急性の鼻水・鼻汁】
急に発生しある期間つづいたのちに消失する鼻水・鼻汁は、外因が主体であり、いわゆる「かぜ」の症状の一つです。
風寒と風熱の二種類があります。
それではまずは「風寒」から。
①風寒
風寒の邪が体表および鼻から侵入し、肺気の働きである宣発・粛降作用(息を吐いたり吸ったりすること)を阻害し、水湿の発散や輸布ができなくなって鼻孔にあふれ出す病態で、水飲の邪が脾胃に内在している場合には鼻水がより甚だしくみられます。
症状は、急性のうすい鼻水とともに、くしゃみ・鼻づまり・寒気・発熱などがみられます。
治法は、風寒の邪を発散して除き、飲邪を利水によって排除する《疏風散寒・化飲》を行います。
処方は、小青竜湯・藿香正気散。
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