top of page

鼻みず・鼻汁 その4

執筆者の写真: kampo shinsendokampo shinsendo

【反復性・慢性の鼻みず・鼻汁】


②肺胃薀熱(はいいうんねつ)



六淫の邪を繰り返し感受し肺経に残存した邪が化熱したり、味の濃いもの・脂っこいもの・甘いもの・辛辣なもの・酒などの嗜好により胃熱が生じ、肺胃の邪熱が津液を濃縮して鼻汁を発生させる病態です。



副鼻腔炎などに相当します。



症状は、慢性につづく黄色・膿性の鼻汁で臭気があり、鼻づまり・頭や鼻根部の張った痛み・臭覚の低下・のどの渇き・舌質が紅・黄色い舌苔・脈が速く有力などがみられます。



治法は、肺胃の熱を冷ます《清熱瀉火》を行います。



処方は、辛夷清肺湯・鼻淵丸

最新記事

すべて表示

鼻みず・鼻汁 その1

花粉症のシーズンなので、皆さんが困っている 『鼻水・鼻汁』 について今回は勉強してみましょう。 【鼻水・鼻汁】 鼻水・鼻汁は、鼻腔から流出する分泌物で、薄くて透明なものを 鼻水 、粘調で白色・黄色・緑色などを呈するものを 鼻汁 と呼びます。 鼻は呼吸の出入り口なので...

鼻みず・鼻汁 その2

【急性の鼻みず・鼻汁】 ②風熱   風熱の邪が肺に侵入し、肺経の出入り口である鼻から体内で余った津液が溢れ出すことで、鼻みずとなる病態です。 症状は、粘調な鼻みずや鼻汁とともに、強い鼻づまり・咽痛・咽の発赤・口の乾燥・発熱・咳・痰などがみられます。...

鼻みず・鼻汁 その3

【反復性・慢性の鼻みず・鼻汁】 ①肝鬱気滞(かんうつきたい)   季節の変わり目や朝方に鼻みず・くしゃみ・鼻づまりが生じ、それと同時にいらいら・ゆううつ・怒りっぽい・緊張感などを伴います。 精神的ストレスや緊張などで、スムーズに流れていた肝気が鬱滞して肝の疏泄が失調し、肺気...

bottom of page